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かつては中高年のオジサンたちの病気といわれていた生活習慣病(動脈硬化や高脂血症、糖尿病など)。それがいま、女性たちのあいだにも広がっています。原因はひとことでいえば、女性たちの「オジサン化現象」。自宅ではソファや床にすぐ寝転ぶ、電車に乗ると居眠りをする、昼食は5分で済ませる、タバコが口から放せない、お酒やワインの銘柄にはうるさい、酔うと話がくどくなる、家事をあまりしないといった、オジサン行動をとってはいませんか。その背後には、脳卒中や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こす要因がひそんでいる可能性があります。あなた自身の「オジサン度」をチェックすることで、生活習慣病になりやすいかどうかを知っておきましょう。
運動不足とカロリーオーバー、それにストレス、これが生活習慣病を引き起こす三大要因。オジサン度の高い女性でも、若いうちはからだの変調をあまり感じないでしょう。ところが血管の老化である動脈硬化は、10代からすでにもう始まっています。それが30代、40代になって生活習慣病となってあらわれてきます。
資料:厚生省「栄養調査」平成10年
「運動習慣がある者」は、週2回以上、1回30分以上で1年以上持続している人を指す
慢性的な運動不足は、オジサン化の第一歩。ハツラツとしているはずの20代、30代の女性たちが、じつは全世代を通 じていちばん運動をしていません(厚生省『国民栄養調査』平成10年度)。電車やバスでは座りたくなる、階段を小走りに上ると息切れや動悸がする、自宅に戻るとすぐ横になりたくなる、といったことがあったら、確実に運動不足のオジサン状態です。
週末にテニスやジョギングを楽しむのも悪くはありませんが、それもオジサン化現象のひとつ。週末ゴルフで日ごろの運動不足を解消しようとする、オジサン的発想なのです。理想的な運動とは、毎日30分程度のウォーキングやジョギング、エアロビクス、水泳などを続けること。とくにウォーキングは会社勤めの女性でも、時間や場所を工夫できるので便利です。朝少し早起きして近所を歩く、会社の行き帰りにひと駅かふた駅前で降りて歩く、会社や駅ではエレベーターやエスカレーターを使わず階段を上り下りするといったことで、かなりの運動量 をこなすことができます。
会社勤めのOLと家庭の主婦とでは、どちらがよく歩いているでしょうか。OLの平均歩行数は1日5500〜6000歩。でもデスクワークの人の場合には約2000歩。対する主婦は約6200歩。いずれも健康の目安とされる10000歩には及びませんが、デスクワークの女性はとくに運動不足には気をつけましょう。
美食家といえば、かつては食通を自認するオジサンのこと。それがいまやグルメの主役は女性たち、テレビや雑誌で紹介される「おいしい店」をハシゴする人も少なくありません。日常生活でもカロリーや塩分の高い外食をとる機会が増え、慢性的なカロリーオーバー状態の人が多くなっています。お酒を飲む女性が増えたことも、その一因です。アルコール類には栄養はほとんどありませんが、カロリーはけっこう高く、ビール大瓶1本はご飯1杯半、日本酒の銚子1本はご飯1杯に相当します。
こうした食事やアルコールからとった余分なカロリーが、糖分となって血液中にあふれ出て、やがて動脈硬化や高脂血症、あるいは糖尿病を引き起こします。食事のメニューには野菜類の多いバランスのよいものを選び、お酒の量 は自分を失わない程度に抑えること……それだけでも体調がよくなるはずです。
20代の女性と40代のオジサン、この両者に共通していることがあります。ひとつは、意識的に運動している人が50%未満であること。そして食べすぎないように心がけている人が40%程度にすぎないことです(厚生省『保健福祉動向調査』)。つまり、運動と食事に関する意識では、20代の女性たちはすでにオジサンと同じ。このデータは平成8年度のものですから、そのツケが少しずつ女性たちの生活習慣病の増加となってあらわれているのです。
自分は仕事ができる、ストレスにも強い……そう思っている自信家のあなたもまた、生活習慣病に要注意です。仕事に自信をもつことは大切ですが、自信過剰気味の人はとかく自分の健康も過信しがちで、ストレスや疲労にも無頓着。その結果 、ある日突然脳卒中や心筋梗塞に、というのがオジサンと同じパターンなのです。
とくに女性には「くも膜下出血」が多いので、脳の血管が詰まる原因となるようなリスク(危険因子)は、若いうちから避けるべき。たとえばタバコもそのひとつ。世界の傾向とは反対に、日本では若い女性の喫煙者が増えています。タバコには気分転換の効果 もありますが、その一方でタバコを吸うたびに血管が縮むことを知っていますか。これを繰り返していると、血管にとってはタバコが大きなリスクとなり、やがて生活習慣病へと進行する要因になりやすいのです。
ストレスを受け続けると、人間のからだはなんらかの危険信号を送ってくれます。動悸、めまい、頭痛、疲労感、倦怠感……こうした症状がみられたら、ストレスに強いという思い込みを捨てて、自分に休暇をプレゼントしましょう。