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体臭の主な原因は汗です。汗に含まれるタンパク質や乳酸、尿酸(アンモニア)などの分泌物が、細菌の繁殖によって発酵して、臭いを発するのです。それだけに体臭を解消するには、まず汗をこまめに拭くこと、汗をかいた下着を早めに替えること、むれやすいわきの下などを毎日シャワーやお風呂できちんと洗って清潔にすることが基本です。
エクリン腺とアポクリン腺
汗を分泌する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。エクリン腺はほぼ全身に分布していて、体温の調節や皮膚の乾燥を防ぐ役割をしています。もう一つのアポクリン腺は、思春期から壮年期のあいだに働く汗腺で、セックス・アピールの汗腺ともいわれ、わきの下や乳房、外陰部、肛門の周辺などに多くみられます。じつは女性が気にする体臭のもとは、本来は女性らしさをアピールするアポクリン腺からの分泌物の影響が大きいのです。
アポクリン腺の分泌物のなかで、臭いの原因の一つといわれるのが脂肪分です。私たちのからだには、脂肪分を外に出す皮脂腺がありますが、肉食が多くなって脂肪分をとりすぎていると、アポクリン腺からも汗と一緒に脂肪分が排出され、細菌がいっそう繁殖しやすくなります。ですから体臭が強いと感じている女性で、お肉が大好きという人は、肉食を控えめにするだけでも違ってくるはずです。
汗をかくときには、吸湿性のよい綿100%素材の下着がいいといわれます。ところが綿は汗をよく吸うものの、乾きにくいため、そのままでいるとかえって汗臭くなりがち。その状態で冷房の効いた部屋にいると、体温が失われ、風邪をひいたり、だるくなったりと、体調をくずす原因ともなります。むしろ綿と化繊の複合素材(混紡)やシルク素材のほうが吸湿性と撥水性のバランスがとれていて、体臭の予防と健康の両面 で優れています。綿100%の下着をつけるときには、わき用パッドも併用し、汗をかいたらパッドを替えるのもいい方法です。
わきの下はアポクリン腺が多いうえ、鼻に近くて臭いを感じやすい場所です。そのため神経過敏になり、自分を「わきが」だと思い悩んでいる女性も多いようです。実際には日本の女性には治療が必要なほどのわきがは少なく、ほとんどは多汗症(汗っかき)にすぎません。多汗症なら、前述した方法(こまめに汗を拭く、下着やパッドを替える、シャワーなどで清潔に保つ、肉食を減らす、吸湿性と発汗性のよい混紡下着を身につける)に加えて、きちんとわき毛の処理をし、入浴時には薬用石鹸で洗い、外出時には制汗デオドラント・スプレーなどを使うことで、たいてい解消できます。それでも解消できない強い異臭がする場合には、汗腺を除去する方法(手術)もあるので、一度受診してみましょう。
また中年になってから急に体臭が強くなったときには、糖尿病の疑いもあるので、この場合にも早めに受診を 。
月経時の臭いが気になる女性もいるでしょう。これには個人差がありますが、月経血は子宮内膜がはがれ落ちたものなので、放置していると悪臭を発するようになります。とくに汗ばむ季節は、アポクリン腺の影響も重なってむれやすくなるので、デオドラント・タイプのナプキンを使ったり、いつもよりナプキンをこまめに替える心がけが大切です。 おりものにも臭いがありますが、強い異臭がするときは子宮や腟の病気の可能性もあるので、受診するようにしましょう(
「おりもの」
の章を参考にしてください) 。