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ドクター相談室Q&A
Q&A 妊娠・出産・中絶
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Q 不正出血があるときでも、妊娠は可能でしょうか。
A 不正出血の原因によります。いつ頃の出血で、どの程度なのでしょうか。

一般に、排卵期頃の少量の不正出血なら、妊娠の可能性は十分にあります。また長期にわたる不正出血の場合には、無排卵出血が多いので、その場合には妊娠の可能性は少ないと思われます。
 
Q 以前に妊娠したとき、糖尿病があるために中絶した経験があります。糖尿病がある場合、妊娠はしないほうがいいのでしょうか。
A 妊娠中は女性ホルモンの関係で、糖尿病が悪化するおそれがあります。そのためかつては、「糖尿病の女性は妊娠できない」といわれた時代もありました。しかし現在では、血糖コントロールがきちんとできれば、妊娠・出産は可能になっています。糖尿病であっても、健康な赤ちゃんを産んでいる女性はたくさんいます。

ただ妊娠中は、胎児への影響を考えて、糖尿病の薬をできるだけひかえる必要があります。そのため妊娠の前に食事療法などで、しっかり血糖コントロールをしなければなりません。糖尿病の医師と、産婦人科の医師の両方に相談したうえで、あなたの糖尿病の症状に応じた方法で、妊娠の準備を進めるのがいいと思います。

なお、妊娠をきっかけに糖尿病になることもあります(妊娠糖尿病)。この場合にも、医師の指導にしたがって食事療法による厳格な血糖コントロールが必要となります。
 
Q 妊娠初期の流産には、どのような症状がみられますか。妊娠しているかどうかわからないのですが、レバーのような血の固まりがみられたので心配しています。
A まず第一に、あなたが妊娠しているのかどうかを知る必要があります。薬局で売っている妊娠判定薬で、簡単に調べることができます。もし陽性反応が出たら、確実に妊娠していることになります(陰性反応が出た場合には、断定はできませんので、病院で検査が必要です)。

妊娠初期に流産した場合には、通常は出血と下腹部痛がみられます。出血量が少なく痛みが軽い場合でも、流産していることがあるので、妊娠がわかっている場合にはすぐに病院に行ってください。

あなたの場合は、レバー状の血の固まりがあったようですが、やはり流産の可能性もあるので、ぜひ受診しましょう。流産かどうかは、超音波検査などで簡単に診断できます。

ワンポイント・アドバイス
妊娠初期の4〜12週(とくに6〜10週頃)は、もっとも流産しやすい時期なので、注意が必要です。妊娠の可能性があるときは、スポーツやセックスはひかえめにしましょう。もし出血や下腹部痛がみられたときは、早く受診してください。切迫流産の段階なら、安静にして治療を受ければ、妊娠状態を維持することもできます。出血や痛みがひどくなり、子宮口が開くと、流産をおさえるのがむずかしくなります。
   
Q 流産をしたあと、なかなか下腹部の痛みがとれません。心配なのですが、あまり受診するのも気が引けます。どうしたらいいでしょうか。
A 下腹部の痛みの原因は、検査をしてみないとわかりません。不安なときは遠慮をせずに受診してください。そのほうが担当医としては嬉しいですし、くわしい話をしてもらえると、ほかの病気の予防にもつながります。

できれば基礎体温を記録し、痛みがあった日をチェックして持ってきてもらえると、診断のさいにとても参考になります。

妊娠中には定期検診を受けるのが普通のことですが、流産のあとにも痛みや出血などがあるときはしばらくのあいだ定期的に受診してください。
   
Q 逆子が直りません。帝王切開せずに、自然分娩でも大丈夫でしょうか。
A 逆子のままで出産に入る場合、帝王切開する例は少なくありません。ただ逆子にもいろいろなケースがありますので、自然分娩でも大丈夫かどうかは、あなたの主治医の判断によります。

たとえば出産経験のある経産婦で、赤ちゃんがそれほど大きくなく、単殿位(お尻から出てくる)の場合には、経腟分娩(自然分娩)を採用する施設(産婦人科)が多いようです。しかしなかには、すべて帝王切開する施設もあります。もし自然分娩に不安を感じているのなら、医師とよく話し合い、納得できる方法をとるようにしてください。

ワンポイント・アドバイス
帝王切開は、腹部と子宮を切って出産する方法で、母体や胎児の保護のためにおこなわれます。赤ちゃんが非常に大きく経腟分娩がむずかしい場合、逆子の場合、母親に糖尿病や心臓病がある場合、高齢出産やお産が長引く場合などに、帝王切開が選択されることがあります。また胎盤の働きが低下していたり、破水が早く胎児に危険があるとき、胎児が産道の途中から下降できないときなど、緊急性のある場合にも帝王切開によって母子の安全が図られます。

帝王切開した場合、子宮への影響などでその後の出産回数が限られたり、次に経腟分娩を望む場合には2年くらい期間をあけるなど、条件がつくこともあります。こうしたこともふくめ、事前に医師からよく話を聞いておきましょう。
   
Q 友人が中絶をしたので心配です。からだへの影響や後遺症はないのでしょうか。
A 人工妊娠中絶は、世界中で広くおこなわれています。しっかりした施設(病院)でおこなえば、基本的には心配はありません。日本では、母体保護法という法律に基づいて、指定医師によっておこなわれています。

中絶手術は、妊娠初期(12週未満)であれば短時間で終わります。からだへの負担も比較的少ないので、通常はその日のうちに帰宅できます。

12週を超えると、人為的に陣痛を起こして流産と同じ方法をとることになります。それだけ痛みや出血も多くなり、からだへの影響も大きいため、通常は数日間の入院が必要になります。

また中絶が認められているのは、妊娠22週未満までで、それ以降は法律で禁止されています。

中絶後の症状には個人差がありますが、一般的には1週間程度は少量の出血や痛み(下腹部痛)が残ります。約4〜6週間ほどで次の月経が始まります。

中絶後の後遺症には、心とからだの両方の問題があります。中絶したことによって、罪悪感や悔悟の気持ちから、その後長いあいだ心の葛藤(心的外傷後ストレスなど)に苦しむ人もいます。

からだへの影響では、まず術後の感染症が心配されます。手術によって子宮内感染を起こすと、腹膜炎になったり、将来の不妊症につながることもありえます。術後には感染予防のための抗生物質が出されますので、きちんと飲むことが大切です。

手術は自分で考えている以上にからだへのダメージがあります。術後は出血がなくなるまでは入浴はシャワーのみにして、性交やアルコールなども避けるようにしてください。そのほか中絶の後遺症として、流産や早産をしやすくなったり、月経不順を起こしたりすることもあります。まれにですが子宮を傷つけることもあります。

中絶にはこのように、心とからだの両面にさまざまなリスクがあります。安易に考えず、まずしっかり避妊することを心がけてください。

ワンポイント・アドバイス
中絶手術は、初期と中期では手術方法が違います。初期段階(妊娠12週未満)では、掻爬(そうは)法や吸引法という方法で、子宮内から胎児と胎盤を除去します。中期段階では、子宮収縮剤によって人工的に陣痛を起こし、出産と同じような方法で胎児を出します。

中絶手術は、妊娠初期ほどからだへの影響が少ないので、月経が2週間程度遅れたときには早めに受診し、まず妊娠かどうかを確認しましょう。妊娠判定薬(検査薬)を使って自分で調べる場合、ホルモン分泌が低いときや子宮外妊娠のケースなどは判定できないので、病院で調べてもらうほうが確実です。
   
Q 20歳代半ばの未婚女性です。妊娠したのですが、相手が妻帯者ということもあって、中絶するために受診しました。医師から、手術には同意書が必要といわれたのですが、相手をはじめ、親・兄弟に知られずに手術を受けることはできないのでしょうか。
A 最近こうしたケースが増えています。あなたは未成年者ではないので、基本的には自分だけの意志で中絶手術を受けることができます。したがって、親や兄弟などに知らせる必要はありません。

相手(胎児の父親)の同意については、母体保護法では「配偶者(事実上の婚姻関係にある者)の同意も必要」とされています。ただし、配偶者が知れないときや意志表示ができない場合には、本人(あなた)の同意だけでも、手術を受けることが認められています。この場合でも手術を受けるにあたって、あなた自身が署名・捺印した「同意書」は必要です。

あなたのようなケースでは、いろいろな事情があるでしょうから、わからない点については、受診された医師に相談するのがいいでしょう。相手に知らせるべきかどうかは、よく考えた上、ご自分で決めてください。

なお手術を受けたあと、今後はぜひ避妊を心がけてください。

ワンポイント・アドバイス
中絶手術で受診するとき、恥ずかしがって遠方の病院を選ぶ人が少なくありません。しかし、手術前には診察や検査が必要ですし、術後には出血や麻酔の影響が残ることなどもあります。こうした点を考えると、自宅から行き来しやすい範囲の病院を選ぶほうが、いろいろな面で負担が少なくなります。

手術のスケジュールや費用などは、妊娠の状態や病院によっても異なるため、初診のときにしっかり聞いておきましょう。病院によっては、初期段階の中絶手術しかおこなわないところもあります(それ以降は別の病院を紹介されます)。費用については、保険適用外(自費)となり、初期段階では一般的に10万円前後が目安となります。中期段階ではこれに、手術の難易度や入院日数などに応じた費用が加算されます。



Copyright (C). 社団法人 日本家族計画協会

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